1965年東京生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科卒業。株式会社サザビー宣伝部グラフィックデザイン チーフを経て独立。サザビー時代はブランドトータルデザイン、プランニングを手がける。独立後もジュエリーブランドやセレクトショップなどのグラフィックデザインやCDジャケットのデザインなどで活躍。2003年デザインユニット「coucou,me voila!」を布作家中川糸子とともに開始。雑誌やワークショップ、個展などの活動を展開している。4歳男児のママ。

 

「中川さんとは同じ歳で同期入社。仕事面 だけではなくプライベートでもとても仲が良くて。一緒に個展を開いたりもしていました。たまたま独立した時期も同じで、前世からつながりがあったのかなあ」と、微笑む草刈さん。出産した時期も2ヶ月違いの中川さんと本格的に「coucou,me voila!」(「クークー」:フランス語で「いないいないばあ」という意味)の活動を始めたのは2003年のこと。「子育ても楽しかったのですが、やはりそれだけの生活には行き詰まりも感じて」いたという。

お互い、出産後一年を経て本格的に仕事を再開しようと子どもを保育園に入れたが、なかなか子育てと仕事の両立というペースをつかめなかった。 そんなとき、草刈さんは自分の作った絵本を知り合いに見せる。「ちょうどその方が企画する展示会に作品を出展しないかという話になったんです。以前から中川さんとは何か一緒にやりたいねという話をしていたので、それをきっかけに二人でデザインユニットを作ることになりました」

グラフィックを得意とする草刈さんと、布を使って立体的に作品を作る中川さん。すでにお互い気心も知れていたので、それぞれがアイディアを出してグッズを作成して販売したり、雑誌での仕事を展開していくようになる。

「coucou,me voila!」の作品はおしゃれでかわいいだけではなく、常に遊び心がある。 たとえば、着たままで子どもが見て楽しめるように図柄やアルファベットの文字が逆さまにプリントされているTシャツ。途中まで絵が描いてあるTシャツは、続きを子どもが描けるように布に描けるペンがセットになっている。 他にもつけるとセーラーカラーに見えるワッフル地のスタイや手刷りの仕掛け絵本のなど、親も満足し子どもも楽しめるといった目線で作られている。

 


「coucou,me voila!」は自身の作品を発表していくだけではなく、保育園や世田谷のものづくり学校などでワークショップの活動も積極的に行っている。
「子どもと一緒に活動をしていると、自分だけで物を作るのとは全然ちがうんです」と草刈さんはいう。
「材料をそろえて、ちょっとしたヒントをあげるだけで子どもは自分で勝手にどんどん作品を作っていきます。その創造力には毎回驚かされます。親子でワークショップを開くと、パパやママも夢中になるんですよ」

出産する前に考えていたこととはどんどん変わってきている、と草刈さんは楽しそう。「ただ『作品をつくる』ということだけを追求したいのであれば、子どもがいないほうがいいかもしれませんね。でも、子どもがいることで気付かされることはそれ以上に大きいです」 子どもを産む前は単にセンスの良いもの、同じ子どもの世界といっても実際には「子どもの世界が好きな女の子が好きそうな」ものに惹かれ、また、そのような作品を作っていたが、今は見る人の心に残るもの、普遍的なものを作品として作りたいと考えるようになったという。

草刈さんはそのような思いを自分のグラフィックの作品に反映させたり、ワークショップを開催していくという「子どもも一緒に楽しめる世界」という方向が見えてきた。 一方、中川さんは布作家として子どもだけの世界ではなく、大人に向けての作品作りにも取り組むようになってきた。
「今までは二人ともオールラウンドにグラフィックデザインでも立体でもわりと何でもこなせたというところがあるんです。でも、「coucou,me voila!」での活動を通して、お互いの方向性が見えてきました」

「coucou,me voila!」をはじめて三年。「やっとリズムがつかめてきました」と草刈さん。
「デザインの仕事はどうしても夜にずれこむことも多いので、子どもが寝た後に仕事をしたり、家で仕事をしていると家族との時間との線引きが難しかったり・・・子どもが小さいうちは熱を出して仕事を休まなければいけないことも多いですし」仕事スペースや時間の確保、仕事のペースなど少しずつ問題を解決し、やっと最近、落ち着いてきたのだという。

「夢は絵本を作ることなんです。大人から見てもクオリティーが高くて、子どもにとっても心に残る本。言葉はなくてもグラフィックという自分のフィールドでできるみんなの心に残る本を作りたいですね」草刈さんの静かなたたずまいの中に、きらりと光る強い意志がダイヤのように輝いて見えた。

2006.4.26
 
 
Q1. いま一番やりたいことは?(仕事・子育て以外で)
ヨーロッパに旅行に行きたいです。特に北欧!
いろんなデザインも見たいし。
北欧は子どもができてとても行きたくなった場所です。

Q2. 健康や美容で気をつけていることは?
熟睡すること。
時間が短くても熟睡するとすっきりします。
運動しなくちゃ・・・とは思ってるんですけど(笑)

Q3. 最近読んだ(観た)お勧めの本(映画)は?
リリーフランキーの『東京タワー』
絶対泣きます! 本当にいいです。
リリーさんは大学の先輩で知っている人なので、
そのあたりのエピソードもいいですね。

Q4. お気に入りの一品は?
ミントティー。
すっきりするし、何杯飲んでも体によさそうで。
今すごくはまっています。

Q5. 気分転換の方法は?
月に一回お菓子教室に通 うこと。
友だちがやっていて、通ってくる人たちもみんないい感じなんです。
子どもを産む前の自分にちょっと戻れる気がするのもいいですね 。

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掲載誌:
主婦と生活社「かわいい生活」vol.3 「子供に与えたいおもちゃ 子供が選んだおもちゃ」のコーナー 4/12発売
雄鶏社「色×布で遊ぶ暮らしの小物」 4/15発売
地球丸「天然生活」6月号 4/20発売 
「つくってうれしい、遊んで楽しい、てづくりえほん」のコーナー

中川さんの個展:
日程は8月21日(mon)〜31(thu)まで
「knit」をテーマにしたハンドシルクのバッグや インテリアファブリックを出展予定です。
会場:ギャラリー:ドゥー・ディマンシュ 青山店 150-0001 東京都渋谷区神宮前3-5-6
TEL:03-5413-5541 営業時間:12:00〜2O:00(月曜日定休)