明るいリビングのテーブルを囲んで宮原さんのお茶の講座は開かれている。お伺いしたときはちょうど中国茶の日。各生徒さんの前には宮原さんの入れたお茶とそれに合わせたお菓子が置かれている。室内には静かに中国の音楽。生徒さんはとてもリラックスした雰囲気で、宮原さんの話にときに笑い、質問をはさみながら熱心に耳を傾けている。
「お茶をただ飲むだけではなく、飲む環境・音楽など五感すべてでおいしさを感じて欲しいと思っていたんです。お茶を楽しむというくつろげる空間を共有したくて、自宅でお茶の講座を始めました」という宮原さん。中国茶との出会いは結婚をして家族で住んだ上海だった。
「中国では生活とお茶はセットなんですよ。普通に『この食べ物にはこのお茶』と組み合わせたり、体調に合わせてお茶を飲み分けたり。あまりにも自然に生活の中に溶け込んでいるので最初はその魅力に気がつきませんでした」
上海での最初の一年半で中国語をマスターし、以前から興味があったという中医学を学ぶため大学に通い、推拿師(中国式マッサージ)の免許を取得する。中国での生活が2年くらい経ったとき、薬膳、中国茶へと目が向いていく。
「中国は世界で唯一大学に茶葉学部があるくらいお茶に熱心な国なんです。奥深いんですよ」何ごとにも一所懸命な宮原さんは中国茶の世界にのめりこんでいく 。
帰国後「何か中国茶の仕事に関わりたくて」中国茶専門店にパートとして勤め始める。
「最初は茶葉詰めをしていたんですよ(笑)。そのうちお店の人から直接中国からお茶を仕入れたい、と相談されて」中国語ができる宮原さんが通訳をするようになり、上海に住んでいた経験を活かしてバイヤーとしての仕事も始めるようになる。「週に1、2回の仕事がいつのまにか毎日になり、いつのまにか中国のお茶園を回って自分でお茶を仕入れるようになっていました(笑)」 |