楽しく生きる、カッコよく生きる
mamalive Interview
エッセイスト・リポライター 中山み登りさん
中山み登りさん


1963年生まれ、東京都出身。大妻女子短期大学卒業後、日産・ミスフェアレディ、フリーアナウンサーと華やかな世界で20代を過ごし、30代から執筆活動に転向。39歳で出産。シングルマザーとして子育て奮闘中。現在4才の女の子のママ。著書に「VERY」での連載をまとめた「二度目の自分探し」(光文社知恵の森文庫)、「女が35歳になったら読む本」(PHP文庫)ほか多数。「VERY」7月号より「先輩からのメッセージ・10年後の幸せのために」の連載が始まる。

  中山み登りさん  

「幸せにしてくれる人に出会って結婚」を夢見ていた20代。短大卒業後、中山さんは日産・ミスフェアレディの経験を生かしフリーアナウンサーの道へ。バブルの時代だったこともあり、イベントの司会やラジオのパーソナリティなど仕事は順調だったそうです。ところが20代後半でバブルがはじけ仕事は激減。「“女子アナ30歳定年説”とも言われていた時代で、もう若さでは勝負が出来ないと。それで不安を解消するためにも結婚して安定した暮らしを手に入れようと、お見合いをしたんです。」
29歳の頃は毎週末になるとピンクのスーツを着てお見合いをしていたそうです。「20回近くした時『この人なら』と思える人に出会えたんですが、彼の上司の『今後は彼の手となり足となり生きていってください。』の一言で、私は誰かの手となり足となる人生ではなく、自分の足で自分の人生を歩くことを望んでいることに改めて気づいたんです。」中山さんは結局、この話を破談にしました。そして30歳の誕生日は一人で迎えることに。

29歳から30歳が人生のターニングポイントだった中山さんは、「自分が30歳を迎えるときに揺れた経験から、他の人たちはどうなのか率直に聞いてみたいなと思った」そうです。そして同世代のシングル女性たちに取材を始めました。それをもとに『シングル体質の女たち』(光文社)を出版。中山さんのルポライターとしてのデビュー作となりました。「文章を書く技術が身についたのは、趣味で書いた原稿を出版社に持ち込んだ時、ある女性編集者と出会い、彼女に徹底的に基礎を叩き込んでもらったおかげです。この出会いは、自分の中で真剣にものを書いていこうと覚悟ができたきっかけにもなりました。」

仕事が順調に進む中、30代後半で第2のターニングポイントを迎えることに。「当時、付き合っていた男性との間に子どもが出来たんです。38歳の時でした。彼は独身でしたが、結婚という形をとれない事情を抱えていて。でも、結婚できないからと子供をあきらめれば、この先の人生で苦い後悔を残す。そう思い、一人で産んで育てる決心をしました。」そして39歳でシングルマザーに。彼は父親として定期的にお子さんに会っているそうです。

妊娠中から“女手一つで育てなくては”という意識を強く持っていた中山さんは、がむしゃらに仕事をしていたそうです。「出産前日まで仕事をして、産後も2週間後には締め切りがある状態で。休む間もなくずっと突っ走ってきました。がんばらなきゃという一心で。」
そんな中ひとつの出来事が中山さんの気持ちを変えました。  お子さんが保育園に行っている9時から5時までは仕事。家に戻ってから寝付くまでが子どもとの時間。その後また深夜まで仕事、という土日もないスケジュールでした。お子さんが2、3歳のある日。「その日も締め切り抱えていて、娘を寝かしつけてから仕事をしなくてはと焦っていたんです。でも、私の殺気立った雰囲気が娘に伝わったんでしょうね。こういう時に限ってなかなか寝てくれなくて・・・。イライラの限界に達した私は、真っ暗な部屋に娘を残して『もう知らない!』と仕事部屋に戻ってしまったんです。しばらくして気がついたら後ろにポツンと娘が立っていて。娘は自分を置き去りにした私を責めるどころか『ママ・・・ごめんね』と。その姿を見て目が覚めましたね。ごめんねはママのほうだと。私は子育てと仕事を両立しているつもりでいたけど、私自身が精神的に余裕を失っていては子どもが安らげない。これでは母親として失格だと反省しました。何より、仕事に追われる毎日の中で、私自身が幸せを感じる心を失っていた。私が幸せでなければ、子どもを幸せにすることはできないと。」

中山み登りさん
 

 

 

 

 

 

 

 

入園式

 

 

それからは仕事量を調整して子育てに支障のない範囲で仕事をするようにしたそうです。自分の納得できる原稿を丁寧に書き続けていけば、確実に次の仕事につながると信じて。保育園のお迎えの時間まで仕事をし、その後は子どもとの時間を楽しむ。土日も休み、お子さんとゆっくり過ごしています。「そうやって育児と仕事のバランスが取れてから、どちらの時間も充実したものに変わりましたね。保育園では働くママ友ができ、ご近所には専業主婦のママ友ができて。ママ達との友情も育って。はじめましてのママ友達には『子育てに奮闘しているシングルマザーなんです!』と最初に挨拶しちゃってます。明るくね。そのほうがお互い気が楽に付き合えるので・・・。」

自分、母、妻・・・。「私の場合、妻の部分は欠けていますが(笑)、『自分』としては私自身が納得できる仕事をして、読者の方にメッセージを伝え続けていきたいですね。『母』としては、もちろん一緒に遊んだり、一緒に料理を作ったり子どもとの時間を大切にしながら、一方で働く私の姿から何かを学んで欲しいとも思っています。我が家の場合、これから先、娘が思春期に入った頃、父親がいないことに戸惑ったり、悩んだりする場面が出てくると思うんです。そんなとき、互いに理解できる母娘でいられるためにも、幼いうちから少しずつ娘との信頼関係を育てていきたいと思っています。」

 夢は?とお聞きすると、これまで10年以上書いてきた「生き方・心の問題」について、さらに掘り下げて書いていきたいとおっしゃいました。「その一歩として今年の4月から産業カウンセラーの学校に通い始めました。女性の生き方について書くことが多いので心理的なことを専門的に勉強したかったんです。資格も取得して今の仕事にプラスになればと思っています。また子どもをもったことで書きたいテーマも少しずつ広がってきています。心療内科に通うお子さんが増えているそうですが、子供の心の病についても将来的に取材を進め、書いていきたいと思っています。そういう意味でも、子育ての経験が積み重なることで、テーマはまだまだ広がりそうですね。」

好奇心のパワーを持ち続け自分磨きをしている中山さんから最後にメッセージをいただきました。「40〜50代の子育てを終えた世代の女性に取材をすると、『子どもが小さい頃は大変で気づかないけど、今振り返るとあの時期が一番楽しかった』という話を多く聞きます。子育ては巻き戻しがきかないので、だからこそ、子どもとの時間を大切にして欲しいし、母親としての今を楽しんで欲しいですね。そのためにも、忙しい育児の隙間に、少しでも自分の時間を作ると、心が潤い、子どもと気持ちよく向き合えると思うんです。私の場合、仕事と育児で10割だけど、たとえば趣味やスポーツを日常に取り入れたり。バランス配分は十人十色。人の数だけ答えが違うので、自分を見直し、自分にとって快適な時間割を作りたいですね。そうすれば、充実した子育て期を過ごせるのではないでしょうか」


2007.6
 

Q1. いま一番やってみたいことは?(仕事・子ども以外で)
海外旅行。出産以来、一度も行ってないので。あとは娘がピアノを習い始めたので、私も昔を思い出して弾いています。
Q2. 健康や美容で気をつけていることは?

とにかく睡眠!7時間は寝るようにしています。あとはお水をたくさん飲んだり、コスメツウのママ友に教えてもらった化粧品を使ったりしています。
Q3. 最近読んだ(観た)中でおすすめの本(映画)は?
絵本では、「いつでも会える」「くまのこうちょうせんせい」がお勧め。あとは、寝つきが悪いので赤川次郎さんと山村美紗さんのミステリーを誘眠剤?として毎晩愛読しています。
Q4.お気に入りの一品を教えてください。
ニナリッチの「バーズニュアンセ」。クスミが消えるベース・コントロール・カラーで、もう10年以上愛用しています。
Q5. 気分転換の方法は?
寝る前に通販番組を見ること。実は昨夜も嶋田ちあきさんが開発したパウダーファンデーションを買ってしまいました(笑)。




 
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