「働くなら、胸をはって働きなさい!」
母の言葉にハッとし、覚悟が決まった
めぐみさんが仕事を続けていく上でもっとも頼りにしたのが、名古屋に住むお母様だ。住まいは大阪にあったが、プロ野球選手の夫が在宅するのは1ヵ月に1週間ほど。それゆえ、長男の空くんが小学校にあがるまでは名古屋を拠点にした生活を送った。
「“助けてくれる人のいる所が、自分たちの帰る場所”と割り切りました。ちょうど実家の周りには同世代の子どもたちがたくさんいて、子育て環境にも恵まれていたんです。『今日はどこンちにいる?』みたいな感じ(笑)。母のように子育てを終えた世代も含めて、みんなで子育て。餅つき、キャンプ、花火、お花見、いろんなことを楽しみました」
お母様の大きなサポートがあったとはいえ、首も座らない子どもを残して仕事に行くことに、めぐみさんには少なからず負い目があった。
「『ごめんね、行って来るね』って言ったら、母がピシャリ! 『仕事をしに行くのに、どうして謝るの! 仕事に行くなら、胸をはって行きなさい。そんなんじゃ、いい仕事なんてできないよ!』って。ハッとしましたね」
ご自身も働く母であったお母様はさらに言う。
「空に声をかけるなら、『ママも頑張るから、空も頑張ってお留守番してね』でしょ。『ごめんね』なんて言ったら、仕事をすることが悪いことだと勘違いするよ」
確かに、そのとおり。
「母の言葉で、仕事をする覚悟ができました。本当に母には頭が下がります」
夫とのはじめての衝突
お受験する? 私立派vs公立派
現在、めぐみさん一家は夫である秀昭さんの仕事の都合により、名古屋から川崎へと住まいの拠点を改めた。そして、空くんは小学5年生に。
「小学校をどうするか?実はモメたんですよ。子育てに関して、はじめて夫と衝突しました(笑)」
事の経緯はこうである。年長の夏、「9月に受験があるから、勉強させておいて」と、いきなり夫から受験用のテキスト一式が送られてきた。まさしく青天の霹靂。自分の通っていた私立の一貫校に入れたい夫と、だんぜん公立派のめぐみさん。何回も話し合いを重ねるが、平行線の状態が続く…。
「お受験に反対だったのですが、1校だけなら、と了承しました」
試験当日は、秀昭さんもめぐみさんも仕事の都合で同行できず、ふたりの祖母が代わりに付いて行くという前代未聞の事態になったが、見事合格。
「ふたりの子どもなので、相手の意見を一方的に『ノー』と突っぱねるのはよくない。とことん話し合った上で、解決策を見いだすことが大切だと思いました。子どもには幸せになってもらいたいということについては、ふたりとも意見が一致しているわけですから」
そんなに悩まないで!
母親同士で助け合う活動を展開中
目下、めぐみさんが力を注いでいるのは子育て支援活動だ。
といってもムズカシイ話ではない。
元気でキラキラ輝くために、時には愚痴も悩みも言いながら、母親同士が一緒に支え合っていこう、というものだ。
「NHK教育テレビの『すくすくネットワーク』という子育て番組の司会を4年間ほど務めましたが、そこで今どきの母親たちはとても悩み、孤独になりがちであることを知りました。ささいなことにも深く悩み、どんどん笑顔をなくしていく。母親が笑わなければ、子育ても家庭もうまくいくわけがない。だからこそ『そんなに悩まないで! みんな一緒なんだよ!』と、言ってあげたくて…」
子どもが生まれたことで、人生がもっともっと豊かにふくらんでいかなくちゃ、もったいない! めぐみさんは、そんな思いをHPや講演会で母親たちに語りかける。
「ひとりの働く母親として、『私だったらこう思うけど』という目線でお話をしています。前半の30分は、仕事と家庭のバランスの取り方など私の子育てについて話します。後半の30分は質疑応答。といっても、これはホントに井戸端会議(笑)。子育ての話からスキンケアの話までいろいろ。そうやってざっくばらんに時間を共有することで、子育てのストレスを発散し、元気になってもらいたい。そして、テレビで私を見たら、『あ、大東さんもがんばってる。私もがんばろう!』と思ってくれたらうれしいですね」
ずっと輝く人であるために、子育て期間中も無駄にしてほしくない。元気なお母さんがもっともっと増えてほしい―――。めぐみさんの活動ははじまったばかりだ。
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