今の時代、子どもがいて独身、という女性は、ある程度大きな会社であればどこでも一人や二人はいるだろう。しかし、山川さんの場合はちょっと違う。
今から数ヶ月前、35歳にして、モバイル業界では最大手の株式会社サイバードに入社。それから毎日、3つの携帯電話を手に、子育て系コンテンツの企画制作に励んでいる。「このコンテンツをつくるための募集があったんです。私に子どもがいること、Webディレクターの経験があること。そのどちらが欠けてもこの任務に就くことはなかったかもしれません。今までの経験がすべてプラスになったと思います」
六本木ヒルズの22階にあるオフィスを颯爽と歩く姿とかわいらしい笑顔が印象的な山川さんだが、これまでシングルママとして子どもを育ててきた経験を持つ。苦しいときも楽しいときも、いつも目の前には、自分の未来像があったという。
広告代理店に就職し、結婚、出産、そして復帰。その後、離婚し、2歳の子どもと二人での生活がはじまった。時期を同じくして、好きだった広告関係の仕事を辞め、朝9時から夕方4時までの市役所勤めをはじめた。
「息子が普通の赤ちゃんより小さく生まれたこともあり、生きるということに強く目をむけるようになったんです。時間的拘束が少ない市役所で働くことにしたのも、子どものためというより、私がこどもと一緒にいる時間を楽しみたかったんです。その時期の子どもはとても不思議なんです。ポケットの中にダンゴムシがいっぱい入ってたり、一緒にいると想像もつかないような楽しいことをいろいろ体験できました」 |