「人通 りが多くないこと、全面ガラス貼り。この2つはどうしても譲れない条件でした」と語るのは、ブライダルブーケやフラワーレッスンを中心としたフラワーショップ「ラ・フロリクチュール」を営む湯田慶子さん。今から5年ほど前、クリエーターの友人たちと、空間や映像のプランニングを手掛けるご主人とともにつくり上げたショップだ。
「ウェディングを控えたカップルは、1年前から相談に来られることも。だからゆっくり落ち着いてお話が聞ける、そんな空間にしたかった。ガラス貼りにこだわったのは、美しい花を創作するという仕事のすべてを見てもらいたかったから」
湯田さんは言葉を選びながら丁寧に話す。10代の頃からデザイン、美を追求したいという思いが芽生え、卒業後、憧れのウェディングデザイナー・桂由美のもとでドレスの仕事を始めた。次第にウェディングブーケや花への興味が深まり、20代半ばには、パリに渡りフラワーデザインを独学で勉強した。パリの伝統的なデザイン、昔から好きだった日本のわびさびの世界、そして独自の感性を融合させた作品。白とグリーンを基調にした彼女のデザインに魅了される人は多い。
「自然に育まれ、自然の中でこそ一番美しい花やグリーンを使うのだから、ブーケやアレンジメントのデザインは、それ以上に美しく仕上げてあげたい。小さなオーダーでも大きなオーダーでも、花やグリーンを手にする人のことを思いながら、すべての仕事において同じ心でデザインしていきたい」 |